第1章 アニキの元カノ
布団に潜り込んでみても
寝れそうにない
さっきの布施の事思い出すと
おさまるどころか
熱をモツ下半身
「クソ…どーしてくれんだよ」
身体を起して水でも飲みに行こうかと
部屋のドアに手をかけた時
『蛍くん?起きてる?』
布施の声がした
なに?まだ何かあるの?
寝たフリする事も出来たけど
「ナニ?」
咄嗟に声がでた
『あの…入っていい?』
「はぁ?なんで?」
あまりに唐突な申し出に
必死に口を滑る冷静っぽい声は
自分で出してて恥ずかしい
『お願いが…あって』
「…無理。アニキの部屋いけよ」
なんでわざわざ今来るの?
狙ってるの?
ヤられたいの?
…そんなわけないか。