第1章 アニキの元カノ
『うん♫ねぇ!蛍くん今日、明光くん
帰ってくるんでしょ?』
「知らない…」
『言ってたよ?』
「アニキが?まだ連絡は取ってんだね」
『…違うよ(笑)おばさんから
聞いたんだよー?明光くんとは
あれ以来連絡してないし♫」
「そうなんだ。随分アッサリしてんだね」
『だって姫凪遠距離ムリだもん』
「聞いてないし…」
『聞いてよー!』
いつもこんな感じで2人で学校に向かい
途中山口が合流して3人になる
3人でいると
ボクはいつも昔を思い出す
布施 姫凪は
幼馴染だし一応友達だけど
僕の中でのコイツの位置づけは
アニキの元カノだ。
小さい時から家に出入りしてた
アニキと三人でもよく遊んでた
仲は良かったと思う
それがいつの間にかアニキだけを
女の目で見てて
どっちから言ったか知らないけど
付き合うようになって
その時を境に僕はコイツを
布施って呼ぶようになった