第1章 アニキの元カノ
【アニキの元カノ】
僕は月。日毎夜毎欠けていく。
そんな僕は誰にも満たせない
僕も誰も満たす気はないし
だから僕は誰も求めない
冷めてるだとか可愛くないとか
よく言われるけど
放っといてって感じ。
熱血とかウザいし
190近くある男に可愛さ
求められても困るんだよね
誰とも深く付き合う気もないのに
纏わりついて来るとかなんなの?
いくら幼なじみでもウザすぎだから
って、今まで何十回言ってきたか
もう分からない
なのにコイツは
『蛍くん!待って!!』
なんで纏わり付いてくるんだろう
「なに?」
『え?なんにもないけど?』
じゃあ来るなよ
「あっそ。じゃあね」
『ねぇ!蛍くん!』
「だから、なに?用事ないんでしょ?」
『なかったら話しかけたらダメ?』
「ハァ…勝手にすれば?」
コイツのこの直球な所が本当に嫌い