第3章 些細な変化
翌朝起きると
案の定布施はまだ寝てて
小さな寝息が
僕の耳に届く
目覚めに見るには少し
刺激が強い
身体を起こして離れる
ベットを降りて
あくびを1つ
トイレに行こうとドアに向かうと
『…蛍くん…!?』
布施が後ろから
抱きついてきた
「ちょっと、どうしたの?」
『やだ…行かないで……』
泣きそうな声に少し
震えた身体
「トイレ行くだけ、だけど?」
戸惑わない方が無理な話
なんとか宥めようと
身体を離して顔を見ようとすると
『やだ…やだ…離しちゃだめ…
離れないで…ギューしてて……』
さらにキツく抱きついてくる