第3章 些細な変化
「どうも〜。うちの布施が
お世話になったみたいで?」
布施の頭を撫でながら
王様に笑いかけると
「あぁ?お前んじゃねーだろ?」
うわっ!結構まじ?!
王様ハマるの早すぎだから!
「そう思う?」
「あぁ??!」
『蛍くん?トビオくん?
どーしたのー?』
キミが聞いちゃう?
原因キミなんだけど…
ま、ちょうどいっか。
「ねぇ?帰るの?それともこのまま
王様と仲良くしとくの?」
『え?姫凪?蛍くんと帰るよ?
そんなの決まってるじゃん?』
うん。いー子だねーホント
「って事みたいだから♫
ごめんねー?行くよ?布施」
『うん♫じゃあね!トビオくん!』
布施の手を引いて歩き出す
ま、コレで王様は大丈夫でしょ
「…じゃあな!姫凪!」
はぁ!?姫凪!?
驚いて振り返ると
僕を睨んでる王様
あー、僕、絶対コイツとは
一生仲良くなれない
軽く睨み返して
手を振る布施を
引きずるように早足で
家への道を急いだ