第3章 些細な変化
『え!?あぁ!ゴメン…
勝ち負けとか気にしてなかったから』
「はぁ?試合だよ?一応」
『でも翔くん達とはこれから
仲間なんでしょ?味方同士に
なるんでしょ??』
そうだけど…そんな事よくも
恥ずかしげもなく…
「キミねぇ…」
「月島!」
「?」
この声日向?
割り込んで来た声に振り向くと
日向が手を出して立っていた
「…何」
「試合の最初と最後に握手すんじゃん
今日の最初はしてないけどっ
それにこれから仲間だしっ
嬉しくねぇけどっ」
コイツもかよ。ホント
揃いも揃って…
『そーだよね!蛍くんと翔くんは
仲間だもんねー♡
いーよね!仲間ッて!ね?』
「そうそう!!ソレに………」
(お前知らねーの!?ちゃんと
【仲間の自覚】を持たないと
体育館から追い出されるんだぞ!)
僕に日向がコソコソ話す
「…君らが体育館出禁になったのは
主将の再三の注意を無視して勝手に
勝負始めた挙げ句
教頭のヅラをふっ飛ばしたたり
したからデショ?」
『プフー!!翔くんそうなの!?
超ウケる!!翔くんオモシロイーー!!』
日向の肩を叩きながら
布施がケラケラ笑って
日向はデレデレした顔して
挙げ句の果てに
僕の手を勝手に掴んで握手してきたり
なんかモヤっとする