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白昼夢第1幕【三日月の満たし方】月島蛍[®18]

第3章 些細な変化


「あーおほん。キミは
僕の応援しに来たんでしょ?
敵に懐かないでくんない?」

布施の手をグイっと
引っ張って山口の所まで戻る
布施の手は相変わらず
子供みたいに熱くて

『あ、うん!蛍くん頑張ってね!』

無邪気に言ってくる顔は
いつもの見慣れた笑顔で
なんだか凄く愛しく思えて
ホントはもっと苛めて
やろうと思ってたのに

「キミがチャント応援してくれたらね」

とか、らしくないセリフまで
つい言ったりする始末

『するよ!応援!蛍くんが
迷惑じゃないなら!姫凪
毎日応援にくるよ!』

「そんな必死になんないでよ
熱苦しい…」

なんて言ってみても
ニヤケちゃうから質が悪い

「ツッキーが変な顔してる!?」

「うるさい山口」

「ごめん!ツッキー!」

山口にまで指摘されるとか
もうホントない
でも

『蛍くん、応援嫌じゃない?』

重ねられた手が暖かくて
気持ちいいから

「嫌だったら応援しろなんて
言わないから」

今日はもう苛めるの止めた

『よかった!がんばってね!』

さっきからそればっか(笑)
まぁ、いいや。

「はぁーい」

ボキャブラリーの薄さも
とりあえずは
キミがいつも通りに笑うなら
まぁ、いいや。
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