第4章 3年Z組
図書室の中は、朝だからだろうか、数名しか人がいなかった。
由紀「あー!この本好きなんだよねー!
あ、でも高くて届かないや」
その本は、棚の一番上にあって、私の背じゃ、届きそうになかった。
由紀「どーしよ〜.................きゃぁっ⁉」
困っていると、私の身体が宙に浮いた
由紀「ちょっ⁉沖田⁉」
沖田「何ですかぃ?」
由紀「いきなり何⁉降ろしてよ!」
私の身体が宙に浮いた原因は、沖田が私の身体を持ち上げていたからだった。.....赤ん坊をあやすかのように、脇の下に手をいれて。
由紀「へんたーい!さっさと降ろして!」
ジタバタと暴れる由紀。
沖田「いてぇ!あんた本当に病気持ちかよ、ちょー元気じゃねーか。」
由紀「うるさーい!離してよ!」
沖田「え、いいんですかィ? あの本取りたかったんじゃねーのか」
由紀「へ?取りたいけど....あ、そういうこと。」
そう言うと、由紀は取りたかった本を棚から引き出した。