第8章 色香 × Green。
「男同士でそんなの変だ…!
変だよっ…」
「ホントにそー思ってる?」
松潤が
ベッド脇に置いてあるテーブルランプのスイッチを入れた
「雅紀」
…なんでそんな顔するの
そんな切ない顔…
「…仮に、
仮に俺が潤くんのこと好きだとして
潤くんも俺のこと好きだとしても
こんなのダメだよ…」
「雅…」
「俺たち嵐だよ?
アイドルだよ?
ファンが、世間がそんなの認めない…!
認めてもらえるわけ無いじゃん…」
「ファンに認められないからって
気持ちまで無かったことにすんの?」
「そうだよ!
だから今までだって俺、潤くんのことっ…!」
“好きだなんて言えなかった”
「やっと認めたね、俺のこと好きだって」
「…っ、」
「俺達はアイドルで夢を売ってるんだから
好きな相手が女だろうが男だろうが
ハナから公表は出来ないんだよ?
だから認めてもらうも何もないじゃん。
それに
誰かに認められようがそうでなかろうが
雅紀への気持ちは変わらないよ」
…俺はただ
気付かれるのが怖くて
言い出すことも出来なかっただけだったんだ
自信がなかったんだ
言い訳して逃げてた自分が
急に恥ずかしくなった