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誰も知らない。【気象系BL】

第3章 嫉妬 × Purple。


「ほら、口ゆすいで?」



俺の掌に
ニノの唇が触れてドキドキする。


数回それを繰り返すと
最後に口元を洗ってやり
滴る水滴を袖で拭ってやった。


「ごめん…汚い、のに…」

「汚くなんかねぇよ。ほら、おぶってってやるから。
このまま挨拶だけして帰ろう?」

力なく頷くニノを背中におぶって
俺達は会場に戻った。





「すみません、もう、無理そうなんで
俺達今日はこれで。」


「ニノ、大丈夫か?」

「ごめんね、翔くん。
俺、送ってくからさ。頼むね。」

「じゃあ俺タクシー呼ぶ!」


まーが慌ててタクシーを呼んだ。

リーダーは心配そうにしながらも
ニノの荷物を渡してくれた。

「頼むよ、松潤」

「任せといて」



タクシーが到着すると
店のドアまでメンバー全員が着いてきてくれた。


「ありがとな、松潤」

「ニノのこと、よろしくね?」


「あぁ」


ニノを抱えてタクシーに乗り
ニノに確認を取ってから俺のマンションに向かった。



グッタリして俺に凭れ掛かるニノの髪を撫でる。



こんな状態だっていうのに
俺のドキドキは治まることを知らなかった。
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