第7章 最初で最後のコンサート
コンサート前日。
リハーサルが通しで行われている。
明日から会場を4箇所回っていく。
大阪、鹿児島、北海道、そして東京。
今は中盤の二宮さんのソロ。
二宮さんは今回のコンサートに、
【虹】という曲を作った。
ピアノの弾き語り。とても
綺麗なメロディーで、コンサートホールが
あったかい雰囲気に包まれる…。
舞台袖で次の出番を待ちながら聞く。
二宮「♪いつもそうよ 拗ねると君は
私の大事なものを隠すでしょう
その場所は 決まって同じだから
今日は先に行ってまってみるわ
季節たちが夕日を連れてきて
影が私を見つけて伸びる
びっくりした顔で 私を見つめては
急に口尖らせ プイっと外見るの
ごめんね、と言うと じゃあこっちに来てよと
ねえほら見てみて 影が重なった♪」