第9章 天からの贈り物
中也さんの声にコクリと頷いてから、あらかたのものはお姉さま方に食べさせていただいたので、その中から特に気に入ったものは多めにお皿に盛っていく。
『あ、お皿足りない…どうしよう中也さん、お皿のストック切れちゃってるみたい』
既に二枚のお皿に山盛りのケーキを乗せているためか私を見続ける周りの人達は更に口をポカンと開けてこちらを見る。
そしてその山盛りのお皿を両手に乗せていれば、ヒョイッと軽々中也さんがそれを私から取って持ち上げてしまった。
「お前またこんなに盛り付けて…いつもの量考えたら後皿二枚くらいか?」
うん、と再び頷いて、しかし自分で持つよと言うも、おかしいくらいに山盛りになったお皿を中也さんは軽々と上に持ち上げてしまった。
「いいって、これで前が見えなかったりして万が一にでも転けてみろ。危ねぇだろが」
『親バカ』
「うるせえ、この馬鹿。とっとと皿探してケーキ乗せてろ、これ置いて戻ってくっから」
『!はあい…えっとお皿……あ、店員さんどこに……ひぇッッ!?』
スタスタとお皿を席にまで持って行こうと歩いて行ってしまう中也さんの後ろ姿を気にすることなくお皿を探そうとキョロキョロしていると、また先程のお姉さま方にワッと囲まれた。
「あ、ああ貴女蝶ちゃんって言うのね!?お姉さんこれ使ってないからあげる!」
「私もこれまだ使ってないから使って使って!!」
そして我先にとまだ新しいお皿をあげるあげると集まるお姉さん達。
『え、いいんですか!?や、やったぁ…ありがとうございます!』
その中から二枚だけ頂いてついつい頬を緩ませてお礼を言うと、何故か涙ぐみながらいいのよいいのよ!と感涙される。
そして再びケーキを盛り始めていると、先程中也さんに声をかけていた人達から、恐る恐る話しかけられた。
「ね、ねえ貴女?さっきの彼とどういう関係??見たところ中学生になったばかりくらいに見えるけど…や、やっぱりその、お付き合いしてるの?さっきあんな感じだったし……」
お姉さんから放たれたお付き合いという言葉に顔を真っ赤にして肩をビクつかせていると、こちらも気になっていたのか私にケーキを食べさせてくれていた方々もどうなのどうなのと視線を向ける。
その視線に耐えきれなくなって、少し俯きがちになって声を出した。
『わ、私今年で中学卒業ですし……ま、まだそんな…っ』
