第38章 『はじめのいっぽ』大野×櫻井、相葉×二宮
札幌でのコンサート中は、
その事を話す機会がなかったけど、
東京に帰った仕事帰りに、
たまたま二人で飲みに行くとこになって。
俺のその話を聞いた相葉くんは、号泣した。
素敵だ!
カッコいいよ!!
って、何度も何度も俺の肩を叩いた。
ニノと相葉くんも、
そんなに進展はないらしい。
ニノが、『そのうちにね』
ってそう言ってはぐらかすんだって…
相葉くんはそう口を尖らせたけど、
その頬には、『幸せだ』って書いてあった。
彼もニノとのこと…
大事にしてるんだな…って。
ふたりの関係を、ゆっくり温めたいんだな、
って…そう分かった。
…………
これでいいんじゃなかな?
今までの19年間…
仲間として歩いてきた俺達だから…
急に違うカテゴリーに入ったからって、
簡単には変われない。
相手を思う気持ちが強ければ強いほど、
簡単に手を出せない…
少しずつ…
少しずつ、近付いていきたいんだ。
いいよね??
19年も一緒に生きて来た、
家族よりも近い俺たちがさ、
初めて恋をした中学生みたいな、
そんな恋愛を育んでも。
ふたりで並んで歩き始めた、
はじめの一歩は、こんな感じに踏み出した。
好きだよ、智くん。
これからも、
どうぞ、よろしくね…
【 END 】