第38章 『はじめのいっぽ』大野×櫻井、相葉×二宮
【翔】
「す、すっ、好きです!」
噛んだ!!
夕べあんなに何度も練習したのに///
こんなたった一言を…
鏡に向かって…何百回も。
曇りのない、綺麗な瞳が、
まっすぐに俺を捉えた。
じっと見つめるその目に…
俺はもう、尻込みし始める。
「や、あの…えっとさ……だから」
「いいよ」
「ぬぁっ??」
あ、変な擬音、出た(ー_ー)!!
「じゃ、付き合おうよ、俺たち♪」
「…………」
その、あまりにあっけない幕引きに、
いや、幕開けに…
俺は開いた口が塞がらない…
事の事態が飲み込めない……
一番好きな人の目の前で、
一番のアホ顔を晒している俺、なう…
「……」
「ふふふ、翔ちゃん、なんか言ってよ~」
「えっ?あ、ああ…その…」
俺さっき、
この人に好きだって言ったよな?
そんで、その12秒後に、
『付き合おう』って。
そら、告白の先には、
そういう展開があるかも…
あるといいな~…くらいには思っていたけど。
こうも呆気ないと、
なんでだろ?受け入れられない。
もっと、こうさ…
『俺男だよ?』とか、
『ちょっと考えさせて…』
的な展開を予想してたから、
智くんが、あっさりオッケー…
いや、これオッケーなのか?
付き合おうって、そういう事…だよな?
固まったままの俺を、
智くんは可笑しそうに笑った。
ちくしょー///(≧▽≦)
その顔にやられたんだよ、俺…
「智くん…あの…」
その時、楽屋のドアが大きく開いて、
賑やかににのあいが入ってきた。
「おっはよ~♪」
「あれ~?何やってんの?お二人さん」
「告白でもしてなのかな?」
「ははは、それ、うけるぅ~♪」