第34章 『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活③~櫻井×二宮~
始めは俺と松潤の衣装。
これはまあ、色違いなくらいのスタジャン。
歌の雰囲気に合わせて、俺と松潤とで決めた。
周りを囲むジュニアの衣装も松潤はあれこれ指示を出していく。
流石だ…細かいところまで考えて、
そんなことどうでも…っていうところまで、拘って決めていく。松潤、あなた、ホント凄いよ。
「いいね~♪翔潤のファンは嬉しいと思うよ~」
大野さんもそう言ってくれた。
そこに、着替え終わったカズと相葉くんが…
……えっ??
これって…
「コンセプトは部屋着。部屋の中でくつろいでる、っていう雰囲気で行きたいんだ~」
……なんだよ、これ…(´-ω-`)
お揃いのブルーのセーターにピタッとしたデニム。
もちろんこれもお揃いだ。
そして。
靴下もお揃いで…
「靴は…?」
恐る恐る聞く俺に、松潤は、
「靴は履かないんだ…ダンスの性質上、靴は邪魔になるし、あくまでも、『二人で過ごす部屋の中』っていう感じで行きたいから…」
あ…そっ…
カズがチラチラ俺を見ている。
俺は敢えてそれに気付かない振りをする。
腹の中では、嫉妬の真っ赤な炎が燃え上っていた。
やらしい…こんなペアルック…いやらし過ぎる///
まるで、さっきまでベッドで絡んでましたっていう空気が漏れ出てしまってる。
「いいじゃん…」
俺は、なんてことないふりしてそう言ってみたけど、若干上擦った///
割り切ってたつもりだし、仕方ないって諦めていたけど。
こんなの見せられると、そりゃあ凹むよ。
ファンが俺とカズより、相葉くんとカズを観たいって、そう思ってるかどうかは分からないけど。
こんな格好の二人を見たら、絶対に大喜びだろう。
面白くないのを隠してたつもりの俺の肩に、大野さんが手を乗せた。
『ドンマイ…』とでも言ってるみたいに。