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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第34章  『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活③~櫻井×二宮~



「あれってさ、なんか、ズルいよね~」
唇を尖らせる俺に、

「何がだよ~?ズルい要素なんか、全く無いじゃん!」

真っ直ぐに俺を見つめる翔…

俺はすっと目を反らせて、
「だって…カッコ良過ぎるもん…」
と言った。

「えっ??何…よく聞こえないよ~」

「だから!!二人しか出せないような雰囲気で、ズルい!って言ってんの!」

「それは、だってさ…」

分かってるよ…そんなこと翔に文句を言う筋合いじゃないことくらい。
だけど…もう、言いだしちゃったから、止まんなくて。

「俺と翔じゃ、到底あの空気感は出せない…嵐の中で、あのカッコよさで歌って、様になるのは、悔しいけど翔と松潤だけ、だしさ…」

「カズ……」

……(-_-;)

あ~あ、もう、カッコ悪///俺…

落ち込んで顔を伏せる俺を、翔は力一杯抱き寄せた。

「カズ!!何それ?超嬉しいんだけど…」
興奮気味の翔に、俺は面白くない。

「嬉しいって、カッコいいって言われたこと~?」

「違うよ!!カズが、俺と松潤にやきもち妬いてくれてること🎵」

…そんなん、当たり前じゃん…
つ~か、痛いよ~…

翔は俺の身体をきつく抱き締めて、俺の頭に顎を乗せ、ぐりぐりしていた。

「俺達、対等だね、これで。
俺ばっかりでもなくて、カズだけでもない…ふたりともが、やきもち妬いてるんなら…お互いさま🎵だよね?」

……だからって。
何で喜んでるんだろう?この人…(-ω-)/


よく分かんない…分かんないけど、俺は思ってたこと、言えないでいたこと、ちゃんと話せてすっきりしていた。

「翔……ありがとね」

素直に言うよ…だって翔が…翔だけが好きだから❤

「俺も…ありがと、カズ…大好きだよ❤」

翔が急に立ち上がって、俺の手を引いて立たせ、
ひょいと抱っこした。


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