第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
「でもさ...所詮は人が作った建造物が魅せる、荘厳さだったりするんだよね...」
「うん...」
「だけど、これは違う...綺麗な姿を見せようとか、誰かを感動させようとか...
そんな目論みも策略も、何もない...ただそこにある姿...それがこんなにも人を感動させるなんてね...」
翔くん...
......満天の星空を見て、そんな言葉を普通に話す翔くんに、俺は感動してるよ...
寝袋に包まれちゃってるお陰で、手を繋ぎたいのに出来なくて...
もじもじしてる俺に、翔くんはファスナーを開けて、
「ハイ🎵」
と、手を差し出してくれた。
翔く~~~ん❤❤
ちゃんと分かってくれてるんだよね~、いつも...俺のこと。
翔くんに応えたくって、急いで手を出そうとして、逆にどこから出せばいいのか分かんなくなって、あたふたした。
そんな俺を見て、翔くんが笑った。
......天使みたいな、いや、女神だな!
それとも、菩薩とか...やっぱ..
「潤...今日は、連れてきてくれて、ホントにありがとね!」
翔くん!!俺こそありがとうだよ...
「潤と一緒に居ると、毎日がキラキラ輝くんだ...
...潤...俺と付き合ってくれて...いや、
俺と、出会ってくれてありがとう...」
「...しょ、しょ、しょ..」
↑翔くん、と言いたいらしいが泣いていて言えない。
「潤...愛してるよ...」
翔くんは、俺の方に身体を寄せて、繋いだ手と、唇にキスしてくれた。
「...翔、くん...お誕、生日、おめ..でとう...」
「ふふ、ありがとね」
翔くん、愛してる...
世界がどう変わっても、この気持ちだけは変わらないよ...
翔くんと出会えて、良かった...
不器用に抱き合って、唇を重ねる俺たちの上で、長く尾を引いて流れ星が流れた。
......翔くんと、ずっと、いられますように...
【END】