第31章 『そうだ!銭湯へ行こう!』~松本×二宮~
「かず~、牛乳の販売機、補充しといたよ~!」
「お~!ありがと」
「今日は潤くん、番台ね!」
「あ~、う、うん...」
ふふふっ、自分でやりたいって言ったくせに、
いざとなると恥ずかしのかな~?
か~わい❤(*^_^*)
少し挙動不審になりつつ、番台に上がった潤くん。
ちょっと緊張した感じが、俺にはツボで...
俺は、潤くんのことを気にしつつ、男湯の脱衣場のシャンプーなどの販売機に補充したりしていた。
「こんにちは..えっ?今日も潤くんなの~?やだぁ~❤どうしよう...見ないでよ~♪」
「み、見ませんって!!」
のりこさん..
俺ん時と違って、何か乙女じゃんか(-_-;)
「やだぁ~、今日潤くんのなの~?緊張しちゃう//」
みほさんまで...(-ω-)/
そこへ。
「あー!今日潤くんだ!!潤くん、ママのおっぱいちょっとだけなら、見てもいいよ~」
「こらっ!!ゆうと!...ごめんなさいね~潤くん(^^;」
みきさんと、ゆうとまで...(-"-)
みんながみんな、俺とは違う扱いでさ///
面白くない気もする反面、ごく自然に潤くんのことを受け入れてくれてる常連さんに、嬉しいな、って思う。
新しい場所になり、商業施設の一角に収まっても、こうやって通ってくれるのがありがたい。
新しいお客さんや、一見さんも増えて、
経営の方もすっかり黒字になった。
...潤くんのお陰だ。
自分の仕事も忙しいのに、こうやって休みの日には来てくれて、手伝ってくれる。
同じ職場で、こんな風に顔つき合せていられることが、夢のようでもあり、幸せだった。
少し赤い顔して文庫本を捲る潤くんを見ながら、呟いた。
「潤くん...これからも、側にいてね...」
すると、聞こえるはずないのに、パッと俺を見た潤くんは、俺を見てにっこり笑った。
......潤くんに会わなかったら、
俺きっと、銭湯なんか継ぐ気になってなかった。
『銭湯、最高!!』
気付かせてくれて、ありがと。
劇的に変わった俺の人生...
そこのあなた。
たまには気分を変えて、いかがですか?
なにか、素敵なことが起こるかも❤
『そうだ!銭湯に行こうよ!!』
【 END 】