第30章 『炭酸みたいな恋をしよう! scene2』~櫻井×大野~
【智】
翔くんの綺麗な背中には、2本並んで引っ掻き傷...うっすら血が滲んでいた。
い、いつの間に!?
熊...かなぁ~?
↑どー考えてもお前だよ!
「しょおくぅ~ん///ごめん、俺...」
慌てて傷を触ると、翔くんは俺の手をぎゅっと掴んで、
「痛くて我慢してたの?...ごめんね..」
そう言って、俺の指に唇を押しつけた。
「翔くん...」
「智くん...ありがとね...ちゃんと貰ったから...智くんの〝初めて”❤
傷は、その証。記念に後で写メ撮ってね(^^♪」
「もう~///バカッ...」
恥ずかしさと嬉しさで、翔くんにしがみ付いた。
すべすべの背中が温っかだった。
「あの~...俺たち、お邪魔みたいだから、もう行くわ...」
あ...ニノと潤のこと忘れてた(≧▽≦)
「ごゆっくり~♪」
出て行こうとする二人に、翔くんが声を掛けた。
「ほんとに、ありがとな~、感謝なんて言葉じゃとても...」
「二人が幸せなら、それでいいですよ!」
そう笑った潤...
「ビックマックでいいかな~♪」
ニノも笑った。
......俺達、ホントに良い後輩がいて幸せだな。
そして何よりも...
俺は、翔くんの背中の2本の傷にそっと唇を寄せた。
翔くんと出会えてよかった...
翔くんを好きになって良かった...
翔くんと...愛しあえて、幸せ❤
「智くん...ずっと大切にするから...」
...翔くん!翔くん!翔くん!!
何度呼んでもまだ足りない...
また、涙が溢れた。
翔くんは、俺の手首を掴んで抱き寄せてくれた。
うっとりと、彼の胸で目を閉じた俺...
俺達の未来は、まだ始まったばかり。
これから二人で紡いでいこうね...
『翔くん...あいしてる...』
胸の中で、何度も何度も繰り返した。
幸せに満たされて、そっと目を開けた俺の目に、最初に飛び込んできたのは、復活して元気になった『しょうくん』...
復活、早いよね。
......いや、今日は無理だから///
【 END 】