第26章 『炭酸みたいな恋をしよう!』~櫻井×大野~
それから、3日後。
練習後に翔くんのアイシングをしていると、
「この後、一緒に帰ろうか?ミサンガ持ってきた?」
な、な、なんでそんな耳元で言うかな~...
もう、ドキドキして、顔が熱くなっちゃうよ~
実は夕べLINEで。
『もうミサンガ出来た?』
「あの日に作っちゃったよ。翔くんは?」
『俺夕べやっとできた、でもさ』
...でも、何だろう?
この後に及んで、まさか、やっぱやめようなんて言うんじゃないでしょうね..
『上手く出来なくて、申し訳ないなと』
何だ...そんなことか?俺は携帯を握りながら思わず笑みが零れた。
「そんなの気にしないで~俺も似たようなもんだから」
まあ、ホントはかなりの自信作だよ~?
一回姉ちゃんから別の糸貰って練習したくらいだし。
「あんた、今年は誰かと交換するんだ~?」
って、興味津々にしつこく聞いてきたけど、教えてやんなかった...
だって、姉ちゃんの一押しが翔くんだから。
ねえちゃんの学校で練習試合したことがあって、その時うちのサッカー部をチェックしてたらしく...
「あの10番の子、めちゃくちゃカッコいいね~!同じ3年生なんでしょ?今度連れてきてよ!!」
と煩かったからね...
んで。
俺のミサンガは、マジ販売レベルだから。
練習終わり、ニノが、
「この後の予定は~?」
って聞いてきた。
「今日はちょっと...」もごもごする俺に、
「もしかして、いよいよ交換するんですね~?」
...流石。ニノは感が鋭い。
「明日、してきてくださいね~」
そう笑顔で言うと、潤と一緒に俺に手を振った。
「何だよ、俺を誘ったわけじゃないんじゃん...」
独り言を言うと、
「片付け終わった?手伝うよ」
と、翔くんが声を掛けてきた。