第24章 『恋人たちの棲み家』〜相葉×櫻井〜
それからは、俺たちの暮らしは恋人のそれにかわった。
一緒のお風呂に入ったり、
キッチンで抱き合ったり、
テレビを観ながら過ごす時間も、雅紀に凭れて、くっついていた。
自分が、こんなに甘えたがりだったこと、雅紀とこんな関係になって初めて知った。
そして、そんな自分が愛しくて。
生まれて初めて、
自分のこと、嫌いじゃないと思えた。
雅紀に愛されている幸せの中で、
素直になれることが、堪らなく嬉しかった。
今夜の夕食は雅紀お得意のビーフシチュー。
煮込んでいる間、一緒に借りて来たDVDを観ていた。
雅紀に凭れながら、ふと雅紀の顔を見ると、
目が合って...
どちらからともなく唇を重ねていく。
始めは、悪戯みたいな幼いキス...
ワザと触れるか触れないかを繰り返しては笑いあう。
そのうちに我慢できなくなって、雅紀の首を引き寄せ、唇の隙間から雅紀の咥内へと舌を差し込んだ。
粘着質な水音が響きだすと、身体の中の血液が、熱く走り出すような...
そんな感覚になり、下半身が反応を始める。
......もっと欲しい...
強請るように...
確かめるように...
そっと雅紀の脚の間をズボンの上から撫でた。
すると雅紀は、そんな俺の手首を掴んで、
「翔...もうご飯だから...」
と言った。
そんなことを言われても、一度火が付いた身体は止められなくて。
「先にシたいよ...」
とお強請りしてみた。
すると雅紀の目の奥が、一瞬揺らめいたように見え、俺の身体をすっと離した。
「翔...翔からそんなこと言っちゃダメだよ...
欲望のままに求めるのはいけないんだ...」
「でも..」
「さ。手を洗って夕食にしようか..」
雅紀は戸惑う俺を置いて、立ち上がった。