第24章 『恋人たちの棲み家』〜相葉×櫻井〜
終った後。
俺は雅紀の裸の胸に凭れている。
「...温っかい...」
「そう~?体温高いんだよ、俺...
でも、翔の中も、温っかかったよ...」
そう言われて、パッと顔が熱くなった。
恥ずかしくて、雅紀の胸に顔を埋めた。
...なんか、こんなのくすぐったい...
絵にかいたような幸せな時間...
あの家から逃げてきてからずっと、
雅紀といたけど、
同居人の要素が強くて...しかも、
世間から隠れて暮らす、不思議な生活...
「これで俺、ホントに犯罪者になっちゃったな...」
笑いながら雅紀が言うから、
俺は弾かれたように顔を上げた。
「違うよ!俺が望んでしたことだもん...
雅紀は全然悪くない...」
「ふふふっ...嘘だよ...言ってみただけ。恋人どうしなんだもん...愛し合うのは当たり前でしょ?」
...今の...もしかして...ウインク、かなぁ~?
でも、幸せだ...
恋人同士って...雅紀が、俺とのことを、
恋人って...そう言ってくれた。
父親に認めてもらえず。
母親にも捨てられて...身寄りのない俺は、同じような身の上の子どもたちと施設で育った。
その後、本当の父親と、その奥さんと一緒に暮らしたけど、そこには愛なんかなかった。
愛に餓えたあの人の慰め役だった...
でも、今は違う...そうだよね?
「雅紀...愛してるよ...」
そう言って抱きつくと、雅紀は俺を受け止め、
強く抱き締めてくれた。
「俺も、翔を愛してる...」
雅紀の腕には、俺が強く掴んだ痕が、朱く残っていた。
「雅紀...俺のこと聞いてくれる?」
俺は、静かに話しだした...