• テキストサイズ

風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第22章 『僕は小さな管理人』 〜大野×櫻井〜



翔くんが、俺がいたテレビの前で動かない...

悲しんでくれてるの?
俺が消えたこと...

少しでも、淋しいって、
そう思ってくれてるの...?


「俺のこと、一番分かってくれてたのに...」
翔くんの声が涙声になる。

「だからだよ...俺より分かってる、みたいな顔してさ...」
智から、遂に本音が零れ出た。

「翔のとこ、翔の横で、いつも見ていたかったんだ...」


智。やっと言えたじゃん...
やればできるじゃん...


それでいいんだよ。
素直にホントに気持ち、伝えていいんだ...

翔くんならきっと、受け止めてくれる...



ホントはもっと早く、
智...
君にそう伝えなきゃいけなかったんだ...


でも...

俺は...



翔くんが好きだった...


翔くんと居たかった...


『翔くんに本音でぶつかってみろよ』
そう言って、智が動いたら...

俺の役目は終わるもの。
だから、言えなかった...


ごめんよ...

二人の邪魔してたのは、
俺だった...


翔くん、
どうか幸せにね...

智はいいやつだよ...少し我儘だけど。
誰より翔くんのこと、愛してるよ...



ありがとう...

君に出会えて、幸せだったよ。

さようなら...




さよう...なら...







遠くの空を、小さな星が、
ゆっくり流れた...


それは
誰にも気付かれない位の
小さな光だった。









【 END 】

/ 999ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp