第9章 『恋よ、永遠になれ』 ~大野×二宮~
「結局さ、UFO来なかったな...」
翌朝。
コーヒーの香りが漂うリビングは、
朝の陽ざしが眩しい。
「そんな、簡単に来るかよ!
でもさ、あんた、そんなにUFO、好きだったか~?」
「えっ?いや...別に。
ただ、思い切る切っ掛け、つうか、
理由が欲しかったんだ...」
「...なんだ、そんなことだと思ったよ..」
「ばれた~?」
そう笑ったあんたの笑顔が、眩しかった。
キッチンに行く俺の後を、
ついてきてたあんたは、冷蔵庫の前で、
後ろから俺を抱き締めた。
「この写真...」
「...うん...」
「これ見たときに、『いける』って、
そう思った...」
言い終わる前に、首筋にキスするあんた...
その写真...
ハワイで5人で撮った写真...
相葉さん、翔ちゃん、Jが肩を組んで笑ってる、それと少しだけ離れて、
あんたに凭れ掛かる俺...
そこだけ切り取ったら、
恋人同士みたいな、その写真...
大野さん家の棚に、1枚だけあった写真立ての写真は、俺の家のと、おんなじだった...
「ねえ?」
「ん?」
「来年も、『ストロベリームーン』
一緒に見ようね...」
「おう!『空飛ぶ円盤』も、
ふたりで見つけような...」
「大野さん...」
「名前で呼べ...」
「......さ..と.......いも」
「おまえなぁ~...」
笑いあう俺たちは、
20年分の隙間を、埋めようと、
身体を寄せあった...
...大好きだよ...今までもずっと。
これからも...たぶん..
「さ...と..しんぶんし♪」
「こいつ///」
【 おしまい 】