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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第9章 『恋よ、永遠になれ』 ~大野×二宮~


それでも泣き止まない俺のこと、
あんたは肩を持って立たせ、
そっと抱き締めてくれた。

「ニノ、こっち向いてよ...
顔見せて...」

「....やら...」

「何でだよ~...俺のこと、見て..」

「....らって..はらら..」


涙と同じくらい、鼻水が出て来て、
俺はもう、ぐちゃぐちゃで。

「そんな、泣くなって..」

そう言いながらあんたが持ってきてくれた
ティッシュを何枚も取って、
俺は盛大に鼻をかんだ。

「...ムードねえなあ~..全く...」


そう言いながら、
あんたは俺の頭を何度も、何度も、
撫でてくれた...


もう///あんたが、ムード何て言うなよ!

....また、鼻が出るっつーの/////


俺がやっと落ち着く頃、
あんたは俺の顔を覗き込みながら、

「...あのさ、俺のこと、好きだよな!」

「....うん....」

「言えやぁ~...お前から言うの、
待ってたのにさ...」

そう笑うあんたに、

「何でさ...言えるわけ、な」

その瞬間、何の前触れもなく、
近づいてきたあんたの唇が、
俺のそれに重なった。


..........重ねた唇が、
ゆっくりと俺の唇を擦ると、

俺は堪らず、彼の背中にしがみ付いた。



重なって、
ひとつになったシルエットの向こう...

ビルの遥か上を、青い長細い光りが、
ゆっくりと進み、
3つに分離したと思ったら、
急に消えた。

キスに夢中のおれたちは、
それには、気付かない.....


今日は、
『空飛ぶ円盤』
の日......


想いが、
やっと、届いた日。



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