第6章 休日1
私は今ものすごく不機嫌なの。
午後から水族館に連れて行ってくれると言われお気に入りの白いワンピースを着て白いレースの手袋と靴下。
白いバックにお財布と携帯。
完璧とか自画自賛して、いざ水族館についたらイェラビッチ先生もいた。
「偶然ねカラスマぁ」
烏間は顔色一つ変えずに
腕に絡んできたイェラビッチ先生の腕を払っている。
周りの人達が烏間とイェラビッチ先生を見て、お似合いとか言ってる。
その言葉に、胸がズキッと痛んだ。
「いくぞ」
「あ、うん…」
なぜかビッチ先生も一緒に回ることになった。
それからずっと
ビッチ先生は烏間の隣を歩いていて、私は二人の後をついて回った。
「っあ‥」
丁度お土産コーナーの前で立ち止まる。
私の視線は大きなペンギンのぬいぐるみに釘付けになった。
抱き枕みたいな大きさのペンギン。
かわいい…
「烏間、私…あれ?」
烏間は私が立ち止まった事に気がつかなかったみたい。
私はひとりぼっち。
何で?
私もいるのに、なんで烏間は私を置いていくの?
私は所詮、監視対象なんだ…
監視対象置いてくのも如何かと思うけどね。
烏間にとって
私は友人でも家族でも恋人でも夫婦でもない。
結局、無関係に近い存在。
「私は…いらない?」
涙が
頬を流れて床へ落ちた