第26章 特別短編 かしましボーイズ
全部終わる頃には、もう和也は意識を飛ばしてた。
「あーあ…子供みたいな顔しちゃって…」
翔ちゃんが和也を抱き上げた。
「智くん、一緒にお風呂入ろうか」
「うん…」
でも俺、すっごい眠くて…
目を擦ってたら、潤が俺のこと抱き上げた。
「じゃあ、俺が身体洗ってあげる」
「潤…」
相葉ちゃんがお風呂の準備をしてくれてて、一足先に身体を洗ってた。
「あれぇ?リーダーもニノも寝ちゃったの?」
「大宮SKは揃って夢の中だよ」
翔ちゃんが笑いながら和也の身体を洗ってる。
相葉ちゃんが俺のこと受け取ってくれて、潤と一緒に身体を洗ってくれた。
ふわふわ…ふわふわ…
あったかくて…きもちいい…
「ふふ…リーダーったらよく寝てるよ」
「ニノも、よく寝てる…」
いつの間にか俺と和也はベッドの中に入れられてて。
「じゃあね。おやすみ…ふたりとも…」
どうやら二階の俺の部屋まで寝てる俺たちを運んでくれたらしい。
電気が消されて、部屋がシーンとした。
しかしあいつら元気だな…化物か…
眠くてたまらなかったけど、なんとか最後の力を振り絞って和也を抱きしめた。
「んー…もう出ないぃ~…」
「むふ…ばーか…」
もう、俺たち以外にあんな顔すんじゃねえぞ…和也。
おまえは、俺のものなんだからな。
そんで…みんなのものなんだからな。
次の日、起きたら鼻水がどぱーっと出てて。
風邪引いちゃったみたい。
熱もちょっとある。
「リーダー!これで頭冷やそう?」
相葉ちゃんの持ってきたのは、あの雪だるまだった。
「ヤダ…」
「なんでぇっ!?」
「まーさきっ!智くん嫌がってるだろお?」
「俺も昨日さんざん嫌がったんですが…」
和也のぶーたれた声がする
「まあまあニノ。風邪引かなかったんだからさ…」
「潤くんがダメ押ししたから、腰がすげえ痛いんですけど」
「ごめんて…カズ!あ、でも今日も輪郭が素敵!」
「誤魔化されないんだからねっ」
もお…ぎゃーぎゃーうるさいなあ…
今日仕事なんだから、ちょっとでも寝かせてよね…
「あ、今日も仕事中止だって」
「あらぁ…じゃ、今日もゆっくりしようか…」
「俺は昨日、ゆっくりしてないんだけど?」
「まーまー!ニノ!」
今日も、俺たちはあいかわらず…
「寝かせろぉ…」
うるさい。
【おわり】