第2章 グレイscene3
たくさん大野さんの好物を用意した。
お風呂からあがった大野さんは、それを見て大喜びした。
お酒も少し飲んで、疲れているからすぐに酔いがまわって…
リビングのソファで、大野さんは俺に凭れてきた。
「ニノ…」
「ん…?」
そっと肩を引き寄せて、大野さんの顔を覗きこむ。
「あの約束、覚えてる…?」
「…覚えてるよ…」
そう言うと大野さんが潤んだ目で俺を見上げた。
「今日…抱いて、くれる…?」
「抱かせてくれる…?」
お互いに目を合わせて微笑んだ。
「おいで…」
大野さんと手を繋いで寝室へ入った。
ベッドの前まで進むと、大野さんの服をそっと脱がせた。
もう熱い吐息が大野さんから漏れる。
一糸まとわぬ姿になると、大野さんも俺の服に手を掛けた。
するりと脱がせてしまうと、ゆっくりと俺に抱きついてきた。
「はぁ…緊張する…」
「大丈夫…俺に任せて…?」
「うん…」
そっと大野さんの手をとると、俺を握らせた。
俺も大野さんを握った。
そのままキスをして、いつものようにお互い気持ちよくなる。
「ん…んんっ…」
いつもより大野さんは俺の手の中で滾っていた。
手にまとわりつく雫で、いやらしい音をたてている。