第13章 漆黒
「やーだあっ…なんでシャンプーで顔まで洗うんだよおっ」
「いいじゃん…もったいないでしょ」
「洗顔フォームそこにあるじゃんっ」
「あーはいはい。あなたそんなにデリケートだっけ?」
「ひどい…」
「ぶふっ…」
もっこもこのあわあわにしてやりながら、髪の毛を洗う。
バブルマンみたいにあわあわになって面白い。
「もおおおっ!俺もやるっ…」
シャワーで洗い流したら、急に強気になった。
「わっ…ちょっと…」
乱暴にシャワーヘッドを取り上げられて、頭からお湯をぶっかけられる。
「みみっ…耳に入ってるっ…」
「手で塞いでろっ」
ゲラゲラ笑いながら、お互いの身体を洗っていく。
最後に身体を洗い流したら、賑やかなバスタイムは終了。
素早く上がってバスタオルでお互いの身体を軽く拭く。
バスローブを羽織ると、ベッドルームへ手を繋いで歩いて行く。
「なんか飲み物…」
「取ってくる、待ってて」
また酒を持ってベッドルームに戻ると、淡い照明の薄暗い中、ベッドの上で寝転がっていた。
ビールをサイドチェストに置くと、キングサイズのベッドに寝転がるあなたの上に馬乗りになった。
「…飲み物は…?」
「先に、俺を飲んで」
待っていた欲が、急に来た。