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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第11章 グレイscene4


23時間のフライトを経てやっと着いたリオデジャネイロ。
飛行機が遅れて、生放送の時間に間に合わない。
スタッフと一緒に急いで現地で手配したロケ車に乗り込んで空港を後にした。

日本では…明日、ショッキングなニュースが飛び交う。
日本を出る間際、知らされた。
考えていると無言になる。
俺に付いてるマネも無言だった。

「櫻井さん?どうしたんですか?」

フタッフさんに声を掛けられても、上手く返すことができなかった。
マネと目を合わせると、なぜだか微笑まれた。

なんだ…?

なんとか生放送の最後に間に合った。
メイクもスタイリングもしないまま、私服で数分だけ出演できた。

これからすぐに競技の取材に行く。
次の生放送までは時間があった。

スマホを手に取る。
今頃日本は深夜か…
起きてるかな…

あっちではどんな騒ぎになっているかわからない。
わからないだけに不安になる。
まだマスコミ各社に知らされるには時間はある。

和也…どうしてんだろうな…

スワイプして画面を開くと、通話をタップした。
耳に当てていると、電波の届かない場所か電源が入っていないとアナウンスが入る。

まだ…仕事してんのかな…

そう思いながらスマホをポケットにしまった。

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