第11章 グレイscene4
「潤…起きろよ」
「ん…翔くん…」
「またお前は…寝起きが悪いんだから…」
一言返事を返しただけで、潤はまた眠りに吸い込まれていく。
「じゅーん…」
「んにゃ…」
俺の枕を抱きしめて幸せそうな顔して…
「ねえ、俺はここにいるよ?」
「しょう…くーん…」
すりすり枕に顔をこすりつけてにへっと笑う顔は、最上級にかわいい。
「あーあ…もう…」
知らないよ?
そんな可愛い顔して…
バスローブをそっとずらして綺麗な背中を露わにする。
肩甲骨にそっと手を触れると、身体がビクリと動いた。
「天使の羽…生えてねえな…」
折れた翼の痕を指で辿って脇腹に指を這わせる。
「くすぐったい…」
寝ぼけた声で抗議してくるけど、もう知らない。
カーテンを開け放って明るい寝室。
きらきらと朝日を纏って、潤の素肌は光り輝いてる。
「どうしてこんな白いんだよ…」
透明なその素肌に唇を這わせると、びくびくっと感じる身体。
感じやすいんだから…
「しょおくん…だめ…すけべ…」
そういうとこは意識はっきりしてんのな。
「いいだろ…今日休みなんだし…」
「だめぇ…もっとねる…」
またかくんと意識が途切れる。