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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第10章 だいだい


「なんで今なんだよっ…やめろよっ…」

堪えきれず涙が頬を伝った。

「もう我慢出来ないから」
「え…?」
「俺、待ったよ…?ニノ…」

翔さんが俺を抱き寄せた。

「やだ…やめて…」
「それとも…女の方がいい?」
「なにいって…」
「散々今まで遊んだんだろ?女の方がいい?気持ちいいんだ?」
「そうだよっ!女のほうがいいに決まってんだろ!」
「長続きしないのに…?」
「え…?」
「誰も本当に好きになれないのに…?」

図星だった。
誰にも…本気になることなんて、できなかった。

「離せよっ…」
「だめだ。今日は…」
「なんだよっ」
「おまえを俺のものにするからな」

キーンと鼓膜が鳴った。
頭に血が昇って、上手く思考することができない。
翔さんの目が、吐息が俺を掴まえて離さない。
身体からかくんと力が抜けて倒れそうになった。
ぐいっと翔さんの腕に力が入って引き寄せられる。

「いい子だ…ニノ…」

その低いトーンにもう何も考えられなくなった。

翔さんは俺を抱き上げると、寝室へ俺を運んだ。
ベッドに寝かせると、服を脱ぎながら覆いかぶさってきた。

「優しくなんてしねえからな」

またその声のトーンに身体がしびれた。

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