第4章 ヴェニット
「あ…大野さん…」
ニノの手が智の背中に回って、ぎゅっと身体を抱き寄せた。
俺はニノの前に手を回して中心を握りしめると、智の動きに合わせてゆっくりと扱いた。
「あ…やぁっ…だめっ…んうっ…」
気持ち良いのか苦しいのか、身を捩るニノをがっちりと抱いて、ひたすらニノを快感の淵へと追い込んでいく。
「和也っ…すごい…」
智の腰がゆっくり、ゆっくりとニノへと近づく。
汗をかいた顔がよく見える。
こんな顔…見たことなかった。
智は俺とするときはいつも可愛らしくて…
こんなオスな顔したことなかった。
智の頬に手を伸ばすと、智は俺の顔を見た。
ふっと笑うと、俺の方へ身体を伸ばしてキスをした。
舌を絡ませていやらしい音を立てて唇は離れていった。
「雅紀…好きだよ…」
「智…」
「和也…」
「ん…」
「好きだ…」
愛おしそうに微笑むと、智はニノをぎゅうっと抱きしめて貫いた。
「あああっ…大野さんっ…」
「和也、全部入った…」
手の中のニノが急激に萎えてしまったから、またゆっくりと擦りだすと、ニノの身体がビクビク揺れた。
「待って…前も後ろもだめだって…」
「なんで…いっぱい気持ちよくなってよ…」