• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第76章 ヒソップ


そうは言っても、腹はぐーぐー鳴り続ける。

「もう終電もないから、今日泊めてね…」
「えっ…」
「冷蔵庫の中、なにもないから買い物も行っておいたよ」
「ええっ…」
「あと、洗濯も溜まってたから、勝手にやっといたよ」
「さ、智…」
「それから…」
「まだやってくれたの!?ほんと、ごめんっ…」
「ここに住んでもいい?」

メガネを掛けてない、智の目がきらきら光った。

「…付き合ってまだ一日だけど…迷惑じゃなければ…」
「め、迷惑なわけないっ」

がばっと起き上がって、智を抱きしめた。

「ほんとに…?ほんとにいいの…?」
「うん…」
「俺、イビキうるさいし歯ぎしりするけどいいの…?」
「…マウスピース作ろう…」
「寝言も…すごい言う…」

ふふっと笑うと、俺の背中をポンポンと叩いた。

「問題ないよ。寝ちゃったら起きないから…」
「それはそれで問題ある気が…」

その手が俺の後頭をサラサラと撫でた。

「俺、もう我慢しないって決めたから…傍に…居させて…?」
「ああ…ああ…もちろんっ…」

ぎゅううっと抱きしめた。
ただ、嬉しくて。
嬉しくて。


手に入れた…
俺の宝物


大事にするからね…


清らかで美しいあなた───




ずっと俺の傍で微笑んでいて





【END】
/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp