第76章 ヒソップ
「智っ…掴まってろっ…」
バシャバシャと音を立てながら、大野さんの身体を突き刺すように腰を送った。
熱で頭が真っ白になってくる。
このままだと逆上せるってわかってるけど、やめられなかった。
「あぁっ…やああっ…も、おっ…ああっ…」
仰け反るしなやかな身体を掻き抱いて、思い切り腰を埋め込んだ。
「ああっ…もう、イクっ…」
身体中をゾクゾクが走って、ついに大野さんの中に全部ぶちまけた。
「うっ…くっ…あ…」
ゼイゼイ息をしながら、呻くような声しか出なかった。
「翔…」
「智…」
くたりと大野さんの身体から、力が抜けた。
「…逆上せる…」
「うわっ…」
よく見たら、全身真っ赤になってた。
身体、凄く熱い!
「ご、ごめんっ…」
慌てて大野さんの中から自分を引き抜いた。
「ひゃあっ…」
そのまま浴槽から慌てて大野さんを引き上げた。
「ごめんっ…ごめんっ…」
温めのシャワーを出して徐々に水の量を増やして、身体を冷やしていく。
少し冷えたら、すぐに大野さんを抱えあげて寝室までダッシュした。
「すぐ冷やすからっ…」
ビショビショのまま大野さんをベッドに横たえて、キッチンにアイスノンの枕を取りに行った。
バスタオルを何枚か鷲掴みにして寝室に戻って、すぐに頭を冷やした。