第43章 【Desire】15 うさこさまリクエスト
えんじんの音が聞こえると、玄関へいく。
ガチャガチャかぎを開ける音が聞こえたら、ご主人さまが帰ってくる。
「ただいまー翔、いい子にしてたか?」
「おかえりにゃん!」
ドアをあけたご主人さまに飛びつくと、とてもうれしそうにぼくの頭を撫でてくれる。
きりっとした眉毛を下げて、ぼくのこと抱っこすると急いでリビングにつれて行ってくれる。
「待ってろよ!今、飯作ってやるからな」
「にゃ~ふ!」
ご主人さまは、ぼくのご飯をいつも手作りしてくれる。
おやさいとおにくをことこと煮込んで、やわらかくしたのに少しだけ味を付けて出してくれる。
ご主人さまのごはんはそのついでなんだって。
「できたぞー」
ふーふーして冷ましながら、ご主人さまはぼくにご飯をたべさせてくれる。
「翔はネコだから、猫舌だもんな」
「にゃっ」
ご飯が終わると、食器を洗ってお風呂。
「こおら、翔!遊んでないで風呂入るぞ!」
ご主人さまの脱いだ服にじゃれて遊んでたら、首根っこを掴まれる。
「ほら、服脱ぐぞ?」
ぼくの長いパジャマを脱がせながら、なぜだかご主人さまはいつも顔が真っ赤になる。
「どうしたの?」
「ん?なにが?」
「お顔が赤いよ?」