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ヘブンズシュガーⅡ【気象系BL小説】

第36章 【Desire】8 くりんさまリクエスト


初めて正面から見たとき、身体が固まった。

「松本さん?」

あんまり綺麗で、びっくりしたんだ。

「あ…す、すいません!櫻井さん!」
「いえ…いいんですよ」

ふっと笑うと、櫻井さんはネクタイをきゅっと直して資料に目を落とした。


飛び込みで入った営業先だった。

邪険にされて、追い出されることだって多い。
営業の仕事をして5年。

そろそろ転職も考えていた。

なのに、俺は出会ってしまったんだ…

運命だと思った。

男の人だけど、櫻井さんに惚れたんだと思う。

ただただ近づきたい一心で、櫻井さんのいる営業所に通いつめた。

1年通った。

その間、いろいろあった。
その度に、俺は全力でことに当たった。

遂に俺は櫻井さんの信用を勝ち取った。

俺の会社はシステム屋で。

櫻井さんの働きかけで、社内インフラの整備からなにから、全て任せてもらえることになった。

新しく会社の基幹となるシステムまで導入することになった。

準備期間は1年。

中堅企業のこんなに思い切ったシステム改革を担当するのは初めてだった。

櫻井さんは、ほとんどシステム関係を握っていたらしく、そのままシステム改革プロジェクトの責任者になった。

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