第20章 Eternal YOU~白光
涙が、止まらない。
朝日がカーテンの隙間から入ってきても、止まることがなかった。
とめどなくあふれ続ける涙は、枕を濡らし、シーツを濡らした。
開いていた本を閉じると、頬を拭った。
「和也…和也…」
笑うと犬みたいになる顔
真っ白な皮膚
人懐こい瞳
艶のある声
たまに見せる、妖艶な表情
そのどれもが、俺を魅了していた
愛していた
だけど…俺のものには永遠になることがないことも知っていた
和也は…別の人を心に飼ってる
そう思った俺は、段々と和也を遠ざけるようになってしまった。
自分のものにならないのならば、俺はあいつをいつか傷つけてしまうだろう。
だから…
傍にはいられないと思った。
居てはいけないと思った。
あいつの友人である資格も…
とうに失くしていたんだ
こんなことになるのならば、思いを伝えておけばよかった
こんなことになるのならば、いっそ…
このひと月、魘されては起きてよく眠れなかった。
そして、思い出したのだ。
櫻井が持っている本のことを…
あれを読めば…俺は、和也に再会することができるんじゃないか。
だから無理を言って、この二宮の家に押しかけてきたんだ。