第20章 Eternal YOU~白光
”翔っ…もっとっ”
ああ…和也様…
”僕ともっと…繋がってっ…”
今、そこへ…
”僕に…ちょうだい…翔を…”
私は…あなたのものだ
「起きろ、櫻井」
レースカーテンから陽光が差している。
もう昼頃だろうか。
「…すまなかった…」
ばさりとジャケットを裸の背中に掛けられた。
「こんなつもりじゃなかったのに…」
ベッド際に座る、大野様のむきだしの背中を眺めた。
小さく震えている。
「和也…なんで…」
「大野様…」
「なんで逝ってしまったんだ…」
一月前…
和也様は不慮の事故でこの世を去った。
信じられなかった
私の主人は、生涯ただ一人
この方しかいないと思い定めた人
そして…私の命ともいえる…恋人
幼いころから成長を見守り、今まさに…
命の一番美しい時期を迎えたばかりだというのに…
神様は残酷だ
「大野様…なにかお召しになってください…」
起き上がると、掛けてくれたジャケットが大野様の制服であることに気付いた。
汚さないようそっとベッドヘッドに掛けると、震える背中を抱きしめた。
「優しくするな…俺はお前を…」
「いいえ…いいえ…大野様、いいのです…」
「櫻井…」
「あなたと私は…同類なのですから」