第2章 レモンのあじ
「ごめん。ちゃん。明日から遊べなくなる…」
え?
なんで?
いつも一生遊んでいる友達…いや私の好きな人の十四松君にそう言われた。私は、何かしてしまっただろうか…そういえば最近遊んでなかったかも。
引越し?バイトが決まったとか?うーん。
そして
1番思いつきたくなかった事
『カノジョ?』
「え?」
十四松君は、気づいてなかったみたいで…
もしこの予想が本当だとしたら失恋決定だよ。
でも。この関係は。
「わかった!!落ち着いたらまた声かけてね?私待ってるからね!」
私の得意なニセモノスマイルを顔に貼り付けてそう告げたのであった。
明日この公園にまた来よう。気になっちゃうし…
次の日
公園では十四松君と可愛らしい女の子が楽しそうに遊んでいた。その遊びは、私と遊ぶ時とはあまり変わりない。
でも目が違う気がするんだ…あの目は、愛しい人の笑顔を見守る目だと思う
あぁ、やっぱりなぁ。叶わない…どう祈っても願っても
ぐるぐると色んな思いが交差する。
いいなぁ…悲しい…応援したい…私も…幸せになって欲しい…
私は、バカだ。私は、十四松君の何者でもないのにね?
私の恋は、終わってしまったんだろうけど。
想いを伝えなかったら、ダメな気がするんだ