第3章 君は僕のもの【トド松】
◯◯「もーやだ!あのクソ彼氏なんか別れてやるー!」
ここは◯◯ちゃんの家。
◯◯ちゃんは片手に缶ビールを持ちながら僕に愚痴をこぼしていた。
トド松「今度はどうしたの?また彼氏と何かあった?」
僕が問いかけるとその言葉を待っていたかのように◯◯ちゃんは話し出した。
◯◯「最近全然構ってくれないんだよー!会ってても漫画ばっかり読んでたりしてさー!話も全然聞いてくれないし。」
はぁっと大きく溜め息をついてあまり強くないのにビールをぐいっと一気に飲み干した。
トド松「そんなに飲んじゃうとまた明日頭痛くなるからやめといた方が良いんじゃない?」
◯◯「良いのっ!今日はとことん飲むぞー!」
そう言いながら◯◯ちゃんは飲み干した缶ビールをテーブルに置いて新しい缶ビールの蓋を開け、また飲み始めた。
◯◯ちゃんと知り合って数ヶ月が経つけど、彼氏と何かあった時は大体僕を家に呼び出して愚痴をこぼす。
最初は別れるだの嫌いだのって言うくせに結局暫くすれば機嫌を直して元通りになる。
そしてまた暫くして僕に愚痴をこぼす。
それの繰り返し。
早く別れないかなーっていつも思ってるんだけどねー!
様子を伺っていてもなんだかんだで彼氏が好きみたいで別れる気配がない。
◯◯「ねぇ、トド松ー!どう思う?」
ペースがかなり早いから結構酔っているみたいだなー。
◯◯ちゃんは四つん這いになりながら僕に近付いて顔を覗いてきた。
‥近い近い!
トド松「うーん、付き合い長いからきっと安心してるんじゃないのかなぁ?」
◯◯ちゃんから目を逸らしながら僕は缶ビールを一口飲んだ。