第15章 僕たちの行方
『朗読劇?ユウスケが出るの?』
電話の向こうで、ナナミが驚いていた。
僕が演劇部であっても、
脚本しかしていなかった事を知ってるから。
「それがさ。脚本もやるんだよ。題材は決まっているけど、他は何にも。」
『ほぼ丸投げなのね。』
ナナミは、フフッと笑っていた。
そう、丸投げ。
でも、大体の脚本は頭の中に
描かれているし、キャスティングも
決まっている。
あとは練習のみだな。
『いつやるの?』
イベント開催まで、あと1か月。
ナナミは、2月の頭に、
隣街の大学で受験がある。
受ける大学は、1つのみで、
もし落ちたら、専門学校に行く、と、
事前に資料も揃えていたようだ。
ナナミの高校は、
3年の3学期は、殆ど自習になるらしく、
受験の時期は、殆ど自宅での自習らしい。
だから、ナナミは2月に入ったら、
早めにこっちに帰って来る。
イベント開催は、ナナミの大学の発表が終わってからだ。
受験から1週間後に発表。
『多分大丈夫だと思う。』
と、本人は言っているが。
まぁ、こればっかりは、本人次第だから
僕は見守る位しか出来ない。
「楽しみにしていなよ。」
『うん、楽しみにしているね。』