第7章 長い夏
「やっぱり浴衣って、色っぽいよな。」
ケイタがニヤニヤしてる。
確かに。
久しぶりに会う奴らもいるから
余計に、そう見えるのかもな。
まぁ、久しぶりでも、
僕は前からあまり話さなかったけど。
準備も終わり、
みんなでお祭りに向かった。
早めに集まっても、
さすがに陽が落ちて
すっかり暗くなった。
参道から上がった
階段の上の境内が
夜店の明かりに包まれていた。
中学最後の
カナと二人で見た花火
夏の夜を思い出す。
僕らの前を歩く女子の中でも、
カナは背が高いから一際目立つ。
中学最後の夏よりも、
大人びたカナ。
もう遅れ毛を止めるピンはなかった。