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僕の視線の先に

第5章 金魚




「ユウスケ、駅前まで来れるか?」




ケイタからだ。






「今日部活は?」




ケイタは駅前の文房具屋の前にいた。


「明日から合宿だから、今日は休み。」


そのくせ、ジャージ姿。
自主練してたんだろな。



「ちょうど買うものあったんだ。」



「タイミングいいだろ?なかなかお前外に出ないからなぁ。」



何か、見透かされていそうで、
目を反らした。






「アイツさぁ…」



文房具屋を出て、
近所の喫茶店に入った。




「アイツ?」



「カナだよ。アイツ、最近、おかしいんだよ。」




ケイタとカナは部活は違うが、
体育館が一緒になる事が多いらしい。
ケイタはバスケ、
カナはバレーボール。
最近、コーチに怒鳴られっぱなしらしい。




「ヘマする、って言うより、心ここにあらず、って感じだな。」





そう。
そうだった。





「…噂なんだけどさ」




珍しくケイタが硬い表情をした。




「カナ、守山と付き合っているらしい。」




え。




カロン…ッ…




僕の手の中のグラスの
氷が溶ける音がした。






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