第19章 僕達の明日
「ありがとうございました。」
僕は、父さん、母さんと一緒に、、ケイタの両親の後ろに立ち、お寺のお坊さんに挨拶した。
四十九日は無事終わり、お墓から家に
帰って来た。
少し元気を取り戻していた、ケイタの
ご両親だが、やはりお墓に入るのを見て、
やりきれない様子だった。
「自分より、子供が先に死ぬなんて、本当に本当に辛いわよ。想像するだけで、涙が止まらないのに、こんなの耐えられないわよ。」
母さんが呟いた。
お坊さんをお見送りする、ケイタの両親の
背中は、何とも言葉には表せない程、傷付いたものを背負っていた。
ケイタ…お前も辛いよな…
僕は、空を見上げた。
3月初めの空は、まだ高く、雲も薄かった。
「ユウスケくん…」
後ろから、ケイタのお母さんに声を掛けられた。
「ハイ。」
「…ケイタの…ケイタの部屋を整理して欲しいの。」
…辛くて、部屋になんて入れないんだろうな。
「僕が整理していいんですか?」
「…えぇ、ユウスケくんなら、ケイタも喜んでくれるわ。私に見られたくないものもあるでしょうし…」
…まぁ、年頃の高校生男子だからな…
「わかりました。整理させて下さい。」
ケイタのお母さんは、笑顔で僕を見送ってくれたが、その笑顔は、優しく、そして、弱々しかった。