第3章 雨
「…ケイタ。」
「ん…。」
「…そこじゃないって…」
「ごめっ…あと少し…」
「あっ!!!」
僕は思わず、声を上げてしまった。
「…何やってんのよっ。」
カナが呆れた顔で
僕らを見下ろしてた。
ケイタとゲームしてたんだが
なかなか先に進まなくて。
「いやぁ、ここがなかなかクリア出来なくてさぁ。」
「ケイタ、下手くそなんだよ。」
「いーんだよ、ユウスケが強いんだから。」
梅雨時の屋上は、誰も来ない。
最近のお昼は、
ケイタとここでゲームをしてる。
「あ、夏休みにさ。中学の同窓会やるよ。」
毎年、夏祭り辺りで同窓会をやる。
カナは、いつも幹事だ。
ケイタが行くから、
一応僕も参加はしてる。
「二人共、参加だよね?」
「部活の合宿とぶつからなければな。」
「今年は、浴衣同窓会やろうかな、って。」
…面倒な。
「ユウスケ、今、面倒だな、って、思ったでしょ!?」
頬を軽くつねられた。
…カナの浴衣姿か。
「思ってないよ。」
遠い空から、晴れ間が見えた。
…梅雨明けは、もうすぐだな。