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雪の華【気象系BL小説】

第1章 夜明け前


侑李「いつ見ても綺麗ですね…」


ベッドに横になったままの侑李が手を伸ばし、おいらの背中に触れる。


「あんま嬉しくねぇけどな」


侑李「ごめんなさい。でも…似合ってます。毘沙門天」


「そか」


ベッドに腰掛けたまま、避妊具をゴミ箱に捨て煙草をくわえる。


侑李「何で…これにしようと思ったんですか」


「んー…見た目がかっけーじゃん?」


侑李「ふふっ、大野さんらしいです…」


シーツを肩から掛けたまま、侑李が背中に張り付いてくる。


「どうした?」


侑李「………好き…」


「………」


侑李「大野さん…俺を愛して…」


「………侑李…」


侑李「やっぱり変ですか?男同士って…でも…」


「馬鹿。変だって思ってたら抱いてねぇよ」


天井に煙を吐きながら振り返る。
侑李は寂しそうな目でおいらを見つめていた。


「可愛かったぞ?それに…気持ち良かった」


侑李「………本当に?」


「ん」


手を伸ばし、髪を撫でると侑李は嬉しそうに微笑んだ。


侑李「………もっかいって言ったら…駄目ですか?」


「初めてだったんだろ。身体きつから無理しなくていい」


侑李「無理なんかじゃ…」


「安心しろ。その内な」


侑李「本当ですか?」


「あぁ」


尻尾を振った仔犬の様に…侑李はおいらにしがみついてくる。


その小さな身体を抱き締めながらおいらは優しくキスを落とした。
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