第4章 それぞれの想い
ー翔sideー
雅紀「もう10年か…早いね」
「うん…そうだね」
お墓の前で雅紀と並んで手を合わせる。
最後に花を飾り、皆で歩いて霊園の入口に向かう。
修「まーくんかたぐるま!」
雅紀「いいよー。おいで?」
雅紀が弟の修を担いで肩車する。
修「わぁい!」
雅紀の上で修が楽しそうにはしゃぐ。
修母「相葉さんすみません」
雅紀「いいですよ。修くん可愛いから」
頭を下げながら横を上げる修の母親・桐子さんに笑顔で挨拶する。
俺と妹・舞の母親は…10年前に事故でこの世を去った。
亡くなってから3年後、父さんは秘書をやっていた桐子さんと再婚し、弟・修が産まれた。
桐子さんは…警視総監の妻として、俺達の母親としてよく頑張ってくれてる。
最初は受け入れられなかったけれど…今は良好な関係だと…俺は思ってる。
翔父「相葉くん…毎年墓参りに着いて来てくれるだけでもありがたいのに…法事にまで来てくれてありがとうな。修も可愛がってもらって」
雅紀「いいえ。おばさんにはお世話になったんで」
「ありがとうな雅紀」
雅紀「いーえ」
翔父「相葉くん。今日は夕食食べていかないか」
雅紀「でもお邪魔じゃ…」
修「やったー!まーくんとごはんたべる!」
「雅紀おいでよ」
雅紀「じゃあ…お邪魔します」
修「いえーい!」
「修暴れたら危ないよー」
和気あいあいと俺達は影山の運転する車で自宅へと戻ったのだった。