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雪の華【気象系BL小説】

第23章 番外編ー潤と和也ー


………身体が…重い…。
動かせない…。


何だ…?
今までと違う…。


ゆっくりと視界に広がるのは…何処かの天井。


そして目の前には…涙を浮かべて俺を見つめる人…。


………潤…さん…。


潤「和也…和也!分かるか?俺だよ!」


分かるよ…。
だって…ずっと逢いたかったんだもん。
でも…声が出ない。


潤「手が動いたから…まさかと思った…。和也…和也…」


潤さんは泣きながら俺の手を握り、何度もキスしてる。


どうしてそんなに泣いてるの…。


潤「先生もうすぐ来るからな」


先生…?
そっか…ここ…病院…?


さっきの記憶は…何だろう。
闇から救ってくれたあいつは…。
あいつ…大野智…。


………死んだのか…?


俺は…死んでない…?
頭…撃たれたのに…。


潤「和也…お前に伝えなきゃいけない事…沢山あるんだ。でも…最初に…これを言いたかった」


………何…?


潤「………愛してる。和也」


「………」


………嘘だ…。
何のどっきりだよ…。


潤「………泣くなよ」


潤さんの親指が俺の瞳を拭う。
泣いていたみたいだ。




『生きろ。にの』


どこかで大野の声がする。


………分かったよ。
生きてやるよ。
天国で見てな。
お前が羨む位長生きしてやるよ。潤さんと。


潤「和也。今まですまない。でも…やっと気付いた。お前を愛してるから…」


………俺も…愛してる。
俺は…その言葉を信じて堂々と貴方の側に居ていい?
いいよね…?


そして…早く伝えたいんだ。
大野から伝えられた言葉を…。


でも最初に伝えたい言葉は…同じだよ。


潤さん…。
愛してる…。





番外編ー潤と和也ー


THE END
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