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雪の華【気象系BL小説】

第15章 愛する人の為に


ばぁんと扉が勢いよく開き、翔くんが入って来る。


翔「智くんっっ…!」


「翔くん…」


翔「馬鹿…1人で勝手な事…!」


「ごめん」


そのままおいらに抱き着いてくる翔くんの背中に手を回した。


翔「心配したんだから…」


「うん…ごめん」


見ると…一緒にお父さんも入って来ていた。


身体を離そうとするけど…翔くんはなかなか離れてくれない。


翔父「………」


翔「………智くんに何したんだよ…」


おいらに抱き着いたまま…翔くんは呟いた。


影山「翔様…」


「翔くん。話してただけだよ。何も…」


翔「じゃあこの痣何?」


身体を離し、首筋を指でなぞる。


「え?」


翔「この手形…首絞められたとしか思えない!!」


「え…あ…」


鏡が無いから分からないけど…痣になってたんだ…。


翔「最低…最低!!」


スッと立ち上がり、お父さんの方を見つめた。


「翔くん違う!違うから!!」


翔「何が違うんだよ!!」


「いや、その…」


翔父「………」


翔「いくら気に入らないからって…誠実に会いに来た智くんの首を絞めるなんて…!」


「翔くん違うから!お父さんを責めるなよ」


翔「何で庇うの!酷い事されたのに…!」


「庇ってないし…それに…おいらお父さんに…認めて欲しい」


翔「………智くん…」


「翔くんの大事な家族だから…認めて貰えなくてもせめて…見てて欲しいから。おいら達の事…」


おいらはベッドから立ち上がり、お父さんの元へと歩いた。
隣で翔くんが支えてくれた。
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